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無線機

【2022.2月 最新版】アナログ無線機の使用期限と対応方法

アナログ無線廃止についての内容と対処方法

コロナウイルス感染症の影響により、アナログ無線機のデジタル化への移行期限延長措置が発表されました。 当初は2022年11月30日まででアナログ無線機及び、小エリア簡易無線が使用できなくなる予定でしたが、コロナウイルス感染症の影響により、無線機を使用している企業を取り巻く環境が急激に変化したことを受け、激変緩和措置として2024年(令和6年)11月30日まで2年間延長されました。 ※2021年11月02日現在の情報です。随時、最新の情報に更新します。 本コラムでは、アナログ無線の廃止の概要や必要な手続き方法、今後の対処方法について執筆しています。

アナログ無線機を廃止にする目的(概要)

アナログ方式とデジタル方式の無線機では、デジタル方式の方が占有する帯域が少なく音声を伝達ができるという特性があります。技術革新により、様々な分野で電波(周波数)の利用ニーズが高まっている中で、現状非効率な状態で周波数帯域を占有しているアナログ無線機をデジタル化し、様々な製品に電波(周波数)を割り当てられるように整理されることとなりました。

アナログ無線機とは何か

無線機では、音声情報を電波に乗せて相手方と通信を行いますが、アナログ無線機は、音声をそのまま電波に乗せて送るイメージです。一方、デジタル無線機では、音声情報を「0」と「1」にデジタル化して、効率的に音声情報を送るイメージです。 本コラムの「アナログ無線機の使用期限(2022年11月30日まで)⇒2024年(令和6年)11月30日まで」に該当するのは、アナログ簡易業務用無線(UHF/VHF)と、アナログ一般業務用無線機となります。アナログ簡易業務用無線はUFH帯35波(使用chが35ch)とVHF帯9波(使用chが9ch)と決められており、法人が簡易な業務用通信をすることを目的として使用されているものです。

2022年11月30日まで⇒2024年11月30日までに必要な対処

2022年12月1日以降、アナログ簡易業務用無線のUHF帯及び、小エリア簡易無線機を使用してはいけなくなりますので、2022年11月30日まで⇒2024年11月30日までに、アナログ無線の廃止手続きや、デジタル無線機への買い替え・変更申請が必要です。 現在、デジタル方式とアナログ方式の両方が使用できるデジアナ機を保有している際は、アナログ波の部分について、弊社を含む無線機ディーラーにて停波処置をした上で、免許情報も更新する必要があります。

アナログ波の停波処置に係る費用(概算)

デジタル方式とアナログ方式の両方が使用できるデジアナ機については、以下の2つの処置に費用が必要です。

▶1.アナログ波の停波処置

1台2,000円~4,000円を目安にご検討ください。 1台ずつ専用ソフトを使用してアナログ波を発射できなくする処置を行います。

▶2.免許情報の更新(変更申請)

1件(台数に関わらず)5,000円~15,000円を目安にご検討ください。 代理申請手数料として頂いております。お手続きには代行のための委任状が必要ですが雛形を弊社でご用意しておりますのでご安心ください。

アナログ無線機とデジタル化に対応した無線機

 スタンダードアイコムケンウッドモトローラー
デジタル
対応
VXD450V
VXD460U
VXD450U
VXD450R
VXD450S
VXD4500V
VX-D5901
VX-D2901
IC-DV75
IC-DU75
IC-DU65B
IC-DU65C
IC-D70/IC-D70BT
IC-D60
IC-DV5505C
TCP-D751 FT
TCP-D751 CT
TCP-D151C/D251C
TCP-D143/D243/D343
TCP-D201
TPZ-D510
TPZ-D553SCH
TPZ-D553MCH
TPZ-D503
XiR6660
XiR M8668i
SL2K
XiR P8668i
XiR E8608i
XiR P6620i
XiR P8608 Ex
デジタル
未対応
VX-582UCAT
GX5560
IC-VH45系
IC-VH37系
IC-UH38系
IC-VM4525系
TCM-124/224系
TCP-123/223系
TCP-133W/233W系
TCP-101/201
TCP-523
GL2000
GP329Ex

使用できなくなる周波数帯

348.5625MHz~348.8000MHzまでの12.5KHz間隔の20チャンネル 465.0375MHz~465.1500MHzまでの12.5KHz間隔の10チャンネル 468.5500MHz~468.8500MHzまでの12.5KHz間隔の25チャンネル 周波数についての詳しい説明はこちらをご覧ください 記載した以外にも使用できなくなるアナログ無線機はまだまだあります。お持ちの無線機がアナログ無線機かわからない方は、弊社までお気軽にお問い合わせください。

アナログ無線機からデジタル無線機への4つの入れ替え方法

現在アナログ無線機を使用していて、2022年12月以降⇒2024年12月以降も無線機を使用したいと考えている方は、今後どうすればいいのかご不安になるかと思います。 対応策としては、シンプルなものから段階的な対応を行うパターンなど、以下の4通りが想定できます。
  1. デジタル無線機へ一度に総入れ替えを行う
  2. 徐々にデジタル無線機に入れ替える
  3. 必要最低限だけ入れ替え、不足分は都度レンタルをする
  4. 無線機を利用する際は全てレンタルにする
2022年12月以降⇒2024年12月以降も無線機を使用する際は、無線機のデジタル化が必要となりますが、入れ替え方法を工夫することで、使用できない期間を作らずキャッシュアウトを押さえられたりする場合があります。

【シンプル】デジタル無線機へ一度に総入れ替えを行う

最適なデジタル無線を選定し、時期を決めて一括で入れ替えを行う方法です。機材の利用状況や免許が問題なく管理できている場合は最もスムーズに移行することができます。この方法は、「ほぼ毎日、特定の場所(工場や店舗など)で無線機を使用するお客様」に最適です。
  • メリット:最短1日で入れ替えが完了するので、無線機が使えない日が発生しません
  • デメリット:他の方法と比べ、最も一時的なキャッシュアウトが大きくなります

【キャッシュアウト抑制】数回に分けてデジタル無線機に入れ替える

キャッシュアウトを抑えつつデジタル無線機への入れ替えを実施する方法です。利用中の無線機の免許情報や使用拠点、使用者のグループごとに順次入れ替えを実施します。複数回に分けての入れ替えとなりますが、現金購入分とリース購入分の機材が混在している場合に特に有効です。免許期限とリースアップ期限の両方を検討した上で最も効率的な入れ替えが可能です。 この方法は、「多数の拠点でアナログ無線機を利用しているお客様や、現金購入とリース購入、デジタル無線機とアナログ無線機が現場によって混在しているお客様」に最適です。
  • メリット:計画的な資金管理と入れ替えが可能となり、リース契約の見直しや免許整理を行えます
  • デメリット:入れ替え完了までに期間を要するので、複数回のお打合せの手間がかかる点

【リスク抑制】必要最低限だけ入れ替え、不足分は都度レンタルする

この方法では、コロナウイルス感染症や災害などにより、運用予定だった機材が眠ってしまうリスクを低減させることが可能です。日頃の利用頻度が高く、利用期間の長い無線機のみデジタル無線機へ入れ替えを行い、不足が生じた際には、必要な台数だけ短期利用のスポットレンタルや長期レンタルで賄います。デジタル無線機の登録局へ入れ替えを行っておくことにより、無線機が不足した際に追加レンタルを受けることが可能です。
  • メリット:入れ替え費用と使用しなくなるリスクを抑制できます
  • デメリット:不足時に追加レンタルを依頼する必要があります
※デジタル無線機の登録局やIP無線機への入れ替えが必要という点にご注意ください

【リスクと手間を低減】無線機を利用する際は全てレンタルにする

3つ目のプランと似ていますが、様々な要因で「無線機を使わなくなるリスク」を限りなく抑制できます。月額のレンタル費用が安い長期レンタルや、必要な際だけ使える短期のスポットレンタルのプランを組み合わせて、運用する無線機は全てレンタルへ切り替える方法です。これまで免許や機材の様々な管理が大変だったという場合は、プロに一任することを検討したい場合にもお勧めです。
  • メリット:即日対応できる点と、管理の手間が大幅に削減できます
  • デメリット:現金での一括購入と比較し、短期的には利用費用が高くなります
※利用期間が長いほど、費用差は小さくなります

アナログ無線機とデジタル無線機の機能的な違いのまとめ

音質の違い

デジタル無線機は、一度音声データをデジタルデータに変換します。その際、ノイズなどの余計な情報がカットされるため、アナログ無線機に比べ、聞き取りやすい音声になっており、聞き手のストレスを減らすことができます。アナログ無線機の利用歴が長い方は、音質が多少変わるので違和感を覚えることもあります。

混信に強い

デジタル無線機には、第三者が同じチャンネルを使用していたとしても内容が漏れないようにする「ユーザーコード」と「秘話コード」を設定することが可能です。511通りのユーザーコードと32,767通りもの秘話設定が可能となっているので、社外秘の情報やプライベートの話題などを聞かれないよう高いセキュリティーを実現しています。

通信距離

アナログ無線機よりデジタル無線機の方が、直進の通信距離が長くなる傾向があります。障害物が無ければ遠くまで電波を飛ばすことができるので、屋外での長距離通信に適しています。

デジタル無線機の免許局と登録局の違い

デジタル無線機は、アナログ無線機と違い、登録局と免許局の種別があります。免許局は、法人などの団体が業務に利用することを目的とした無線機です。免許された団体に所属した人のみ利用でき、法人以外の人が使用すると電波法違反になります。 登録局は、法人を含む、あらゆる団体や個人でも利用することができる無線機です。無線機が不足した際などにレンタルをすることも可能で、登録局を保有している場合は、レンタルする無線機と互換性を持たせて通信することも可能です。

こんな時どうするの?

小エリア簡易無線や古い特定小電力トランシーバーを持っている

使用中に不必要な電波(不要電波)をできる限り削減する為、無線設備のスプリアス発射の強度について許容値の改正が行われ、348MHz帯の小エリア簡易無線機や古い特定小電力トランシーバーも今回のアナログ無線機の廃止と同等に2022年11月30日まで⇒2024年11月30日までで使用ができなくなります。 *電波法違反になると「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」や、公共正の高い無線機局に妨害を与えた場合は「5年以下の懲役又は、250万円以下の罰金」の対象となりますのでご注意ください

【2021年版】ネクストギアーズのオススメするデジタル無線機

2022年12月以降⇒2024年12月以降はデジタル無線機の利用が義務付けられている事はご理解いただけましたでしょうか? わたしたちのオススメするデジタル無線機を4種類ご紹介いたします。

▶KENWOOD社のTCP-D561

TCP-D551はデジタル無線機の登録局に該当します。ネクストギアーズでは、レンタル無線機の主力機種としてもラインアップされています。一般的なイベントや施設で運用するには十分な機能を有しており、本体も簡易業務用無線機の中では最小クラスで使用感も良いためストレスなく運用できます。

▶ICOM社のIC-D70BT

IC-D70BTはデジタル無線機の登録局に該当します。ネクストギアーズでは、TCP-D551と同様に、レンタル無線機としてもラインアップされています。施設内や他拠点との通信に最適な機能を有しており、広域で日常的に無線機を使用したいお客様に最適です。

▶ KENWOOD社のTCP-D251C

TCP-D251Cはデジタル無線機の免許局に該当します。TCP-D551と同様に、簡易業務用無線機の中では最小クラス筐体です。自社運営のイベントや催事が多い企業や施設での運用に最適です。 ※追加レンタルは免許局の場合、電波法上できませんのでご注意ください。

▶ICOM社のIC-DPR4C

IC-DPR4Cはデジタル無線機の登録局に該当します。上記3機種は通信距離に関わる送信出力が電波法上の上限である5Wに対して、IC-DPR4Cは2Wの送信出力となっています。送信出力が低い分、販売価格も低くなっていますので入手しやすいデジタル無線機と言えます。店舗運営や小規模から中規模の施設運営に最適です。また、ネクストギアーズのレンタル無線機を手軽に追加レンタルすることが可能です。 ▶業種やシーンごとの最適な無線機はこちらからご覧ください (新しいタブで開きます)

まとめ

今回はアナログ無線機の廃止から大まかな入替についてご案内しました。文章を読んだだけだと分からない点もあるかと思います。持っている無線機が今回の規制に該当するのか分からなかったり、2022年12月以降⇒2024年12月以降も無線機を使いたいけど、自社にとってベストな運用を知りたい。などがありましたら、わたしたちネクストギアーズが担当チームでベストな体制をアドバイスいたしますので、お気軽にお問い合わせください。 ※コロナウイルス感染症による影響で、2022年11月30日までと定められていたアナログ無線機の使用期限が2024年11月30日までと2年間延長されました。引き続き情報が確定次第こちらのコラムも更新しますので、よろしければブックマークの上、定期的なご確認をいただけますと幸いです。

▶デジタル化についてもう少し詳しくという方はこちらのコラムもご覧ください!

▶無線機のご購入とレンタルサービスの利用で迷った際はこちらのコラムもご覧ください!

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