無線機、インカム、トランシーバーには、それぞれの呼ばれ方や、免許が必要かどうかなど違いがあります。
無線機の購入やレンタルを検討する際に、分かりやすいように整理してみましたので参考になれば幸いです。
※本記事では特定小電力トランシーバー・業務用無線機・IP無線機について執筆しています
無線機、インカム、トランシーバーとはなにか
「無線機=インカムやトランシーバー」として覚えてしまって大丈夫です。
どれも「電波(一部有線)を使用して相手に音声やデータを届ける」という点は同じで、ほとんどの場合、製品も同じものを指します。
IC-D70
IC-D70 PLUS
IC-D70BT
IC-D70BT PLUS
通信距離 / 〜5km
レンタル価格
(税抜)
2,400円~
(宅配/お手渡しの場合)
1,800円〜
(ご来社の場合)
2018年にリリースされたGPSレシーバーを搭載した5Wのデジタル簡易業務用無線機です。
Bluetoothを搭載したIC-D70BTもラインアップしています。
例えば、ICOM(アイコム)というメーカーから発売されているIC-D70BTは当然「無線機」ですが、同時に、「インカム」や「トランシーバー」でもあります。つまり、呼ばれ方が違うだけということです。
「無線機」「インカム」「トランシーバー」は呼び方が異なる
無線機(インカム・トランシーバー)はニッチな製品なので、社会人になって初めて触れる方が多いかと思います。そして、その会社内や業界内で昔から呼ばれている呼び名がそのまま世間に広がっている状態です。
イベントの打ち合わせでは以下のような会話になったりします。
- 弊社:「無線機は何台ご用意しましょうか」
- A社:「主催として30人参加するので無線は30台必要ですね」
- B社:「ウチは△△の業務担当で10名参加なので、インカム10台お願いします」
- C社:「ウチは□□業務を担当するのでトランシーバーは5台でお願いします」
- 弊社:「ではIC-D70BTは45台ご用意いたしますね」
上記の会話中の「無線機」「無線」「インカム」「トランシーバー」は、すべて“IC-D70BT”という無線機を指しています。
文字にすると違和感がありますが、それぞれの呼ばれ方がどれも一般的なので、会話の中だと違和感なく伝わります。
インカムだけは、他の製品を指す場合がある
無線機とトランシーバーは製品として同じものを指しますが、インカムだけは無線機以外を指す場合があります。
- インカム=無線機(トランシーバー)
- インカム=無線機(トランシーバー)に取り付けるイヤホンマイクやヘッドセット
- インカム=インターカムシステム
- インカム=電話機に取り付けるヘッドセット
上記のように、インカムだけは他の製品を指す場合があるので少し注意が必要です。とはいえ、会話の中で判別できるレベルなのでそこまで気にしなくても大丈夫です。
無線機、インカム、トランシーバーの呼び名の違いについてご不明点がありましたらお気軽にお問い合わせください。
無線機(インカム・トランシーバー)の種類
呼び名の違いをご理解いただけたと思いますので、ここからは無線機(インカム・トランシーバー)の種類についてご説明をいたします。
※無線機(インカム・トランシーバー)と書くと長いので無線機に統一します
無線機の種類
無線機は、日常的に様々なところで利用されていて、たくさんの種類があります。
- 【1】一般的な仕事(事業所)で使われる無線機
- 【2】個人利用が目的のアマチュア無線
- 【3】船舶や航空機で使われる無線機
- 【4】警察や消防などで使われる無線機
ネクストギアーズでは【1】の一般的な仕事で使われる無線機を取り扱っています。
【1】の無線機は大別すると以下の3つに分かれます。
- 1:特定小電力トランシーバー
- 2:簡易業務用無線機
- 3:IP無線機
| 1:特定小型トランシーバー | 2:簡易業務用無線機 | 3:IP無線機 |
通信距離 | 約200m | 約1km〜10km | 携帯電話(3G/4G/LTE)の範囲内 |
免許・登録 | 不要 | 必要 (レンタルは不要) | 不要 |
主な利用シーン | 小規模イベント レジャー利用など | 大規模イベント スポーツ大会など | フルマラソン規模のイベント 広範囲で通信が必要な場合など |
ザックリしすぎているので、違いについては以下の章に書いていきます。
1:特定小電力トランシーバー
簡単に入手することができて、免許などの資格不要で使用できる無線機です。免許が不要な分、送受信できる距離は短くなっています。
特定小電力トランシーバーのメリット
特定小電力トランシーバーのメリットは、免許が不要な点です。入手後すぐに使用することが出来ます。
また、本体が安価で、単三電池1本で約30時間ほど運用する事ができる点もメリットと言えるでしょう。
特定小電力トランシーバーのデメリット
近隣で同じチャンネルが使用されていると混信してしまうことがあります。通信内容を第三者に聞かれたくない場合があると思いますので、そういった用途での利用には向きません。
また、他の無線機と比較して安価な分、衝撃などに対する強度は高いとは言えません。
価格帯(購入/レンタル)
- ■購入:約10,000円(一般的なスペックの特定小電力トランシーバー)
- ■レンタル:500円~(来社時)/1,500円~(宅配時)
入手方法
弊社を含む販売店や小売店、インターネットショップなどで手軽に入手することが可能です。
ネクストギアーズの特定小電力トランシーバーのラインアップはこちら
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2:簡易業務用無線機
免許や登録の手続きが必要ですが、市街地で約1㎞四方、郊外で約5㎞四方での通信ができる無線機です。
簡易業務用無線機のメリット
多くの業務にマッチするほどよい通信距離を確保しつつ、通信内容の秘匿性に優れている点がメリットです。
価格帯も、特定小電力トランシーバーの10倍から20倍の飛距離があることを考えるとリーズナブルと言えます。
簡易業務用無線機のデメリット
免許や登録の手続きが必要なので、申請や書面上の管理が必要な点はデメリットと言えるでしょう。
価格帯(購入/レンタル)
- ■購入:約50,000円(一般的なスペックの簡易業務用無線機)
- ■レンタル:1,800円~(来社時)/2,400円~(宅配時)
入手方法
弊社を含む販売店や一部の簡易業務用無線機は小売店やインターネットショップで入手可能です。
※インターネットショップなどで購入しても免許や登録の申請は必要ですのでご注意ください
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3:IP無線機
携帯電話(au/docomo/softbank)のデータ通信網を使用して、全国エリアで通信ができる無線機です。
メリット
契約する携帯キャリアのデータ通信(3G/4G/LTE)範囲内であれば、東京と沖縄などの離れた場所とも通信ができる点が最大のメリットです。また、免許や登録などの申請が不要な点もメリットと言えます。
デメリット
特定小電力トランシーバーや簡易業務用無線機は月額の保有コストは掛かりませんが、IP無線機の場合、月額のデータ通信料が必要な点はデメリットと言えます。IP無線機は、携帯電話と同じくSIMが搭載されるので、月額約2,000円の負担が必要です。
価格帯(購入/レンタル)
- ■購入:約80,000円(一般的なスペックのIP無線機)
- ■レンタル:3,500円~(来社時)/4,000円~(宅配時)
入手方法
弊社を含む販売店からの入手となります。
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ネクストギアーズのIP無線のレンタルラインアップは
こちら
まとめ
無線機(インカム・トランシーバー)を探そうと思った際の参考になりましたでしょうか?無線機は日常生活をする上で、あまり馴染みのない製品だと思いますし、呼び方も統一されていなかったりするので、検討の段階でハードルが高く感じてしまう部分があると思います。
実際に世の中には無線機の種類はたくさんありますが、“仕事で使う無線機”となると、今回紹介した3種類の無線機となることがほとんどだと思います。
今回ご紹介した3つの種類の無線機は弊社で無料デモやレンタルをすることができるので、使用してみたい無線機があればお気軽にお問い合わせください。
ネクストギアーズでは、お客様の使用するシチュエーションに合わせた最適な無線機の選定から、導入形態(購入/レンタル/リース)のご提案、導入時の免許や登録の手続き代行、導入後のアフターサポートなどをおこなっております。
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