無線機
無線機・インカム・トランシーバーのメンテナンスと管理方法
プロが教える無線機の管理方法
わたしたちネクストギアーズでは自社のレンタル機材だけで10000台(2021年現在)ほどの無線機と約3万点の関連オプション品を管理しています。
また、無線機レンタルのリーディングカンパニーとして、ワンランク上のハイクオリティな機材を安定して提供できる体制を整えていますので、メンテナンスや管理方法に自信を持っています。
専門機材を使わないでもできる部分をいくつかご紹介しますので参考にしていただければと思います。
※無線機=インカム・トランシーバーとして表記しています無線機の外装メンテナンスはどうやると良いか
本記事では、専門機材を使わないでもできる部分をご紹介します。まずは外装部分のメンテナンス、続いて日常の管理方法をご紹介いたします。
無線機の外装メンテナンスは、基本的には“清掃作業”となりますので、必要な道具や手順、コツなどをご案内します。
外装メンテナンスに使用する道具
- ブラシ(2本/かための歯ブラシでもOK)
- エアダスター
- 無水エタノール
- 柔らかい布(2枚)
- (あればでOK)プラスドライバー
外装メンテナンス手順
- 本体からアクセサリー類を外します
- 全体的にエアダスターとブラシでホコリを落とします
- 無水エタノールを布にしみ込ませて、全体を拭きます
- 汚れが残る部分は柔らかい布とブラシで拭き取ります
- 定期的にベルトクリップも外し2~4の手順で清掃します
外装メンテナンスのコツ
エアダスターとブラシで細かなホコリや砂をしっかりと落としておくと、後の工程が楽になります。特に、“砂粒”はしっかりと落とすようにしましょう。スピーカー部分の溝に砂粒が残ってしまうことが多く、そのまま拭き作業をすると、外装やディスプレイに傷がつく原因となってしまう場合があります。
エアダスターとブラシで落ちない汚れがついてしまっている場合は、ブラシと柔らかい布で“根気強く”磨いてください。水分の代わりに使用する無水エタノールは、事前にスプレーボトルに移し替えた上で使用すると作業がやり易いので余裕があればお試しください。
(弊社では外装汚れは全て落としますが専用の道具を使用しても1台に30分くらい時間が掛かる場合があります)
外装メンテナンス時の注意点
シンナーなどの溶剤は使用しないでください。跡が残ってしまい外装交換が必要となる場合があります。また、無水エタノールは火気厳禁ですので併せてご注意ください。
稀に金属などの端子部分に錆びが付く場合がありますが、そういった場合はブラシで落とすようにしましょう。無理に落とそうと堅い材質のもので擦ったりしてしまうと、接点部分に傷がつき、接触不良を起こして錆が悪化したり、使用できなくなってしまう場合があります。
外装メンテナンスをする目安
月に1度を目安に実施しておくと良い状態が保てます。目視で汚れが見えるような際はすぐにメンテナンスをするようにしましょう。
無線機は、樹脂(合成樹脂)とゴムパーツがメインパーツとして多く使われています。性質上、油が付着した状態で時間が経つと、汚れが取れなくなってしまったり、変形したりしてしまいます。
イヤホンマイクなどの“ケーブル類”は、癖がつきやすいので、使用後には本体から取り外してハンガーなどを利用して“掛けて”保存できるようにしておくと良い状態を保ちやすいです。
無線機の日常の管理方法
最近の無線機のバッテリーには、リチウムイオン電池が使われています。リチウムイオン電池の特性として500回の充電サイクル回数が一つの目安とされていて、その辺りを境に電池の持ちが悪くなります。
リチウムイオン電池を長持ちさせるコツは「満充電の状態で高温環境下で保管しないこと」です。長期間使用しない場合は、半分ほど充電してから冷暗所(15℃くらい)に保管すると1年ほど経っても大きな劣化は見られません。
反対にバッテリーの劣化に繋がるのは、充電器に挿したままの利用です。充電器に挿したままの使用では、待機中や送信時に消費した電力が常に供給されてしまい、バッテリーが熱を持ってしまい大きな劣化を引き起こします。また完全放電も劣化の原因になります。完全に放電させてしまう事もバッテリーの劣化に繋がります。
オプション品の日常の管理方法
無線機にはいろいろな種類のオプションパーツがあります。
一般的なイヤホンマイクは、本体から取り外して保管しましょう。本体に巻き付けて保管するのは、ケーブルに負荷がかかり断線の原因となるのでやめましょう。また直射日光が当たる場所で保管するとケーブルの被膜が劣化して裂けてしまう場合があるので注意しましょう。
イヤホンマイクの保管時は、マイクに付属のクリップで、どこかに吊るして保管するとケーブルの癖も付かず次に使うときに気持ちよく使うことができます。
ケーブルを巻いた状態で保管する際は、円状にゆとりを持って巻いておくと良いでしょう。
また、電池を使用するタイプのオプション品は、必ず電池を抜いた状態で保管しましょう。このタイプのオプション品は1本2万円以上しますが、電池の液漏れで破損する場合があります。
わたしたちは無線機を使用する度に、マイク部の殺菌・消毒、ケーブル部の汚れの拭き取りを行い、更に2日~4日は吊るしてケーブルの癖を取ってから緩く巻いて保管しています。
【まとめ】意外と日常の外装メンテナンスや管理は簡単
日常の外装メンテナンスと管理は割と簡単ではなかったでしょうか?
ただ、無線機を個人の所有物として持っている方にとっては簡単でも、会社の備品として保有している場合は、使いまわしの場合が多かったりするので、誰も外装メンテナンスや管理の部分をしていないというケースが多く見られます。
無線機は防水性や衝撃に強いタイプの機種が多いので、ついメンテナンスを怠ってしまいがちですが、上記の方法を参考にしてもらうだけで、オプション品の購入頻度や入れ替えまでの期間を延ばすことができると思います。
ネクストギアーズへご依頼いただければ、メンテナンスや皆様の使用環境をお聞きした上で最適な管理方法のサポートも行っております。実際に同業他社様や無線機を多数保有している企業様が弊社オフィスへ管理方法の参考に来社されることもありますので皆様もお気軽にご連絡ください。
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